絵本が思い出を呼び覚ます瞬間

娘と妹と買い物に出かけたことがありました。

ちょっとした待ち時間に図書スペースがあり、娘が「あ、これ、あったよね！」

と一冊の絵本を嬉しそうに持ってきました。

それは、子どもたちが小さい頃、何度も読んで聞かせた小人が出てくる海外の絵本でした。

懐かしそうにページをめくる娘を見て、その本を読んで聞かせた光景や、忙しく仕事と子育てに追われていた日々が思い出され、何とも言えない気持ちに・・・。

少し微笑みながら絵本を読む娘の横顔を眺めながら、もっとしてあげられのではないか、もっと大切に手をかけて育てられたのではないか、ちゃんと守ってあげられたのではなかったかと、後悔の気持ちが押し寄せてきました。

あの頃は本当に余裕がなくて、どうやって三人の子どもを育ててきたのか、記憶もあやふやなくらいの毎日でした。今になって悔やむ気持ちもあります。

きっと沢山のママたちが今、昔の私のように自分が分からなくなるくらいの日々に奮闘し、きっと沢山の大人世代が、過去の自分を憂いているのかもしれない。

どうか忙しいママたちが、子どもたちと同じくらい自分を大切にできますように。

どうか子育てを卒業した大人世代の皆さんが、過去の自分を責めることがありませんように。

どんな時間が流れていたとしても、たいせつなのは勿論「今」でしかありません。

貴女が選んで戦った時間は、すべて正解だったと自分を誉めてください。

そして今は、自分が心地よいと思う選択をしてください。

まずは自分で自分を幸せにしてください。

貴女が幸せならば、周囲の人に幸せを配ってあげられるからです。

空っぽの器からは何も出してあげられない。

だから、遠慮はいらないのですよ。